10-000系車両の紹介試作車〜3次車

一見するとみんな同じに見えてしまう10-000系車両。しかし、実際はかなり細かく分かれていたりします。
そんなわけで、ここでは複雑怪奇な車両達を紐解いてみたいと思います。

試作車 / 1次車 / 2次車 / 3次車

4次車 / 5次車 / 6次車 / 7次車 / 8次車

試作車・10-010編成(01F)

 この車両は1971年に10号線用試作車両として、また都営地下鉄のチョッパ制御試作車として、10-011から014までの4両が登場しました。当然の事ながら当時は新宿線がなかったので、1,067mm軌間の台車を履いて6号線(三田線)で様々な試験を行っていました。チョッパ制御のほか、電気指令式ブレーキやATC、冷房機などの試験も行われ、文字通り新宿線の基礎を作り上げた車両です。
 試験が終わって1978年に新宿線が開業した際、中間に1次車を2両組み込み6両編成で営業運転を開始しましたが、その時に10-010、011、012、019に改番されました。
 最終的には5次車2両を組み込み他の編成と同様に8両となりましたが、編成内には3世代の車両が混在するという、新宿線の中でも非常に特異な存在でした。
 しかし、10-300系への置き換えに伴い、2005年8月に引退・廃車となりました。

←本八幡新宿・橋本→
01F 10-010 10-011 10-012 10-015 10-016 10-017 10-018 10-019
廃車(見込み含む) 5次車
(改造の上10-300Rへ編入)
10-010(01F)編成(試作車)@桜上水

急行運用に就いて京王線を飛ばしていく試作車の01F。
その顔は明らかに量産車と一線を画している。

量産車においての種別幕と方向幕は車端部に設置されているが、こと試作車においては写真のように車体中央に位置している。
また、この試作車ではドア帯びがないのも特徴の一つ。

10-010(01F)編成の種別幕と方向幕
笹塚の引き上げ線に停車中の10-010(01F)編成と京王8000形との並び@笹塚

笹塚の引き上げ線に停車中の01Fと、京王8000形が特急としてその横を駆け抜けていくシーン。

引退直前には「新しい仲間と交代します」のヘッドマークを掲げ、周囲に終焉を告げながら走っていた。

ヘッドマークを掲げた01F

10-000系試作車の走行音(音量にご注意下さい

10-011形の走行音(録音区間・東大島〜船堀) [モノラルMP3形式564KB]

1次車・10-020〜10-090編成(02F〜09F)

 1978年の新宿線開業世代の車両達で6連8本の他に、上記試作車の中間に2両を組み込んだ計50両のグループです。量産車では外観が大幅に変更され、以後増備された10-000系のマスクはこの世代の影響を多分に受けていると言っても過言ではありません。冷房関係では当初は準備工事車でしたが、95年頃に冷房化されています。
 このグループは新宿、船堀、篠崎開業では大きな変化はありませんでしたが、本八幡開業前に5次車を2両ずつ組み込み8連化され、また、その後は先頭車への車椅子スペースを設置するなどの更新工事が行われました。
 しかし、10-300系への置き換えに伴い、2006年10月までに全て廃車となりました。

←本八幡新宿・橋本→
02F 10-020 10-021 10-022 10-025 10-026 10-027 10-028 10-029
03F 10-030 10-031 10-032 10-035 10-036 10-037 10-038 10-039
04F 10-040 10-041 10-042 10-045 10-046 10-047 10-048 10-049
05F 10-050 10-051 10-052 10-055 10-056 10-057 10-058 10-059
06F 10-060 10-061 10-062 10-065 10-066 10-067 10-068 10-069
07F 10-070 10-071 10-072 10-075 10-076 10-077 10-078 10-079
08F 10-080 10-081 10-082 10-085 10-086 10-087 10-088 10-089
09F 10-090 10-091 10-092 10-095 10-096 10-097 10-098 10-099
廃車 5次車
(改造の上10-300Rへ編入)
船堀方から東大島駅へ進入する10-030(03F)編成

試作車(01F)から前面形状が変更された。以後、この顔が10-000系の基本となる。
写真は船堀方から東大島駅へ進入する03F。

バリアフリー対策のため、製造年数が古い車両から順次設置された車椅子用スペース。

車椅子用スペース
走り去る21F急行橋本行きと、引き上げ線で待機している02F@笹塚

急行運用に就いて橋本まで走る21Fと、引き上げ線で出番を待っている02F。
笹塚駅にて。

10-000系1次車の走行音(音量にご注意下さい

10-000系03F(録音区間・船堀〜東大島) [22kHz64kbpsステレオMP3形式1,098KB]

2次車・10-100〜10-180編成(10F〜18F)

 1980年3月の新宿開業にあたり増備された車両で6連9本54両のグループです。基本的には1次車と同一仕様となっていますが、1次車が東急車輌で製造されたのに対し、2次車は日本車輌で製造されました。
 1次車同様、本八幡開業前までに3次車・5次車が2両ずつ組み込まれ8連化されましたが、10-300系への置き換えに伴い、2006年7月までに全て廃車となりました。

←本八幡新宿・橋本→
10F 10-100 10-101 10-102 10-105 10-106 10-107 10-108 10-109
11F 10-110 10-111 10-112 10-115 10-116 10-117 10-118 10-119
12F 10-120 10-121 10-122 10-125 10-126 10-127 10-128 10-129
13F 10-130 10-131 10-132 10-135 10-136 10-137 10-138 10-139
14F 10-140 10-141 10-142 10-145 10-146 10-147 10-148 10-149
15F 10-150 10-151 10-152 10-155 10-156 10-157 10-158 10-159
16F 10-160 10-161 10-162 10-165 10-166 10-167 10-168 10-169
17F 10-170 10-171 10-172 10-175 10-176 10-177 10-178 10-179
18F 10-180 10-181 10-182 10-185 10-186 10-187 10-188 10-189
廃車 3次車
(改造の上10-300Rへ編入)
5次車
(改造の上10-300Rへ編入)
15F@京王多摩川

1次車の東急車輌に対し、日本車輌で落成した2次車。
写真は急行運用に就いて橋本へ向けて走行中の15F。
京王多摩川駅にて。

2次車までの10-000系に採用された補助電源のMG装置。

MG装置

3次車・10-190〜10-210編成(19F〜21F)+中間車14両

 これまで6両編成で製造されてきた10-000系にとって、初めて8両編成が製造されたグループです。これ以降増備された編成は全て最初から8両編成で落成しています。
 このグループは1986年9月の篠崎開業に製造されたもので、19Fから21Fまでの24両の他に、前述の12Fから18Fを8連化するために増備された中間車が7組14両あり、これらが3次車です。
 このグループからは国電(JR)205系の工法を採り入れた軽量オールステンレスカーとなり、屋根の形状が大幅に変更された他、側面窓も一段下降式に変更となり、使い勝手が大幅に向上しました。
 なお、2次車を8連化した車両は、10-300系導入に伴い一旦編成を解かれた後、各種の改造工事を受け現在では10-300Rに組み込まれています。

←本八幡新宿・橋本→
19F 10-190 10-191 10-192 10-195 10-196 10-197 10-198 10-199
20F 10-200 10-201 10-202 10-205 10-206 10-207 10-208 10-209
21F 10-210 10-211 10-212 10-215 10-216 10-217 10-218 10-219
在来編成の二段窓(左)と、3次車の一段窓(右)

在来編成では上下二段窓の窓(左)だが、3次車以降では一段下降式の窓(右)となっており、写真のような混在編成についてはかなり目立っている。

随所に変更を加えて登場した3次車。
写真は大島方から勾配を駆け上がって地上へ出てきたオール一段窓の20F。混在編成と比べると、やはり見た目がスッキリしている。

20F@東大島
19F@船堀

急行使用時などの視認性を確認するため、試験的に種別表示を白地にしている19F。船堀駅にて。

新しく取り付けられた日立製のデジタルATC。
21Fより、笹塚駅にて。

日立製のデジタルATC装置
SIV装置

補助電源装置には2次車までのMGに変わって、3次車以降はSIVを搭載した。